絵ろ屋のオススメ[1]

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2020年9月26日(土曜)
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ここ最近書いた日記を読み返してみた感想。

「よーもまー、ここまで恨み節なテキストを延々と書いたもんだ」(笑)

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うん。認める。色々とストレスたまってたみたい。

本業の工場仕事はコロナ馬鹿…もとい、コロナ禍のでせいで収入が激減しちゃうしさ。

半年かけて取り組んだ挑戦『商業誌でのエロ漫画デビュー』は、悔しい結果に終わったりしちゃったしさ。

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初回の原稿は入稿できたからデビューはできる見込みだけど……。
……次回作以降の仕事はもらえなかったんだよね……。
担当編集者さんと次回作のプロットをめぐって喧嘩しちゃったのが原因だったりするのだが。 ……はは。ははは……。

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ほんと、つらいことばかりの人生だぜ。

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とは言え。これ以上、落ち込んでいてもしょうがないし。
気持ちを切り替えていくしかないわな。

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と、いうわけで。
今後、しばらくは自分のオススメを日記に書くことで、気分をアゲていこうと思う。

まぁ、愚痴を吐くだけ吐いて、スッキリしちゃったというのもある。

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さて、では今回のオススメは何かと言うと…。

週刊ジャンプで掲載されていた漫画
『 D-Grayman 』 だ!!

とにかくね、主人公や味方キャラもさることながら……。

敵が! 敵がカッコいいわけですよ!!

ボスキャラの千年伯爵、まじで素敵!
面白おかしく人間をオモチャにする真性の悪質さがたまらなく魅力的だ!!

つか、敵陣営の連中が、幹部クラスから雑魚キャラまで、どいつもこいつも凄くおぞましい。

やっぱバトルものは、敵が魅力的じゃないとね!!
敵連中がきっちり『悪者』を演じてくれることで、主人公サイドの『正義』『友情』『愛』『善性』が際だつわけですよ!!

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超有名な名作『鋼の錬金術師』も敵陣営の怖さやおぞましさの描写が見事で、物語を凄く盛り上げていたんだけど……。

『D-Grayman』も、そのあたりの描写や演出が見事なのだ。

つか、伝奇モノのバトル漫画では、やはり敵は怖くなくては駄目だよね。

現在、超ヒット作として少年漫画界を席巻している『鬼滅の刃』だって、敵のボスが実に恐ろしい存在として描かれていて、それゆえに主人公サイドの命運にハラハラしちゃうわけでさ…。

『D-Grayman』もまた、敵のボスである千年伯爵がスナック感覚で味方キャラの抹殺命令とか出しちゃう恐ろしいヤツでして。 (笑)

もう、めっちゃドキドキハラハラする漫画なのである。

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あと、なんといっても作者を始めとする作画メンバーの画力がハンパない。

『鋼の錬金術師』と『D-Grayman』の共通点のひとつが、作中内の描写のレベルの高さ。すなわち、作画陣営の技術力の高さ。

ちなみに、上記の両作品ともにアナログで描かれている。
紙と鉛筆、Gペンとか丸ペンとか、墨汁とか、で描かれているわけですよ。

シャレになってねー。マジで。

ここ数年、パソコンの作画ソフトのレベルの向上によって、あらゆる漫画の分野で『画力の高さ』が当たり前のように求められるようになってきた。

CGソフトを使えば、様々な漫画の技法を一瞬で描き上げたり、3Dポリゴンモデルを使ったメカニックデザインや背景などを精密な描写で描けるようになったからだ。

しかし、逆に言えば。

そういう中においてなお、アナログで勝負できるということは、本当に凄い事なのである。

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作画において、アナログとCGソフトの使用、どちらにも一長一短がある。

しかし、わりと誤解している人も多いのだけど……。

アナログの強みは、早さ。

実はアナログで描くのは、なんといっても『早い』のだ。
CGソフトでの作画はやり直しができる分、どうしてもそれに頼ってしまう。

CGでの作画は、ところどころで『巧遅』の沼にハマってしまうことがあるのだ。

けれど、アナログだとそうはいかない。

一筆入魂。
失敗は許されない。

かと言って商業レベルの漫画では『拙速』であることも許されない。

人間離れした、神がかった集中力の持続による、おそるべき作画技術によって、速さと巧みさが完全に融合した『漫画芸術』が生み出されるのだ。

精緻極まる運用で手首と指先を動かし、コンマ数ミリ単位の線の違いが許されない作業を、一時間で何千と繰り返す。

膨大な時間と労力をかけて研鑽された技術。
CGソフトでは生み出すことのできないような『奇跡の線』で描かれた絵が生み出されていくのである。

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『D-Grayman』 は、そんなアナログ技術で描かれた、脅威の作画技術によるハラハラドキドキの超サイコーな少年漫画である。

まぎれもなく最高レベルの漫画芸術だ。

まだ、読んだことがないという人は、是非その素晴らしき世界観と脅威の作画をご自身の目で確認いただきたい。

【蛇足】

……んで。

まぁ、敵キャラの魅力とか作画レベルの高さもまぁ、凄いんですけど。

やっぱヒロインですよね。ヒロイン。

お色気。そっち系の要素も、大事。超大事。

ヒロインのリナリー・リーがね。また、メチャクチャ可愛いんですよ。

強くて健気な、戦うヒロインなの。

そんなヒロインがね、最凶最悪のトリックスターであるところのラスボス、千年伯爵に戦いを挑む展開とか想像するとね、もうたまんねーわけですよ……。

思わず二次創作しちゃいたくなるくらい、ワクワクするわけですよ……。