7– 悪夢

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夜が深まって、学校は闇に包まれていた。

けれど、魔物によって作り出されたエナジーのフィールドは、教室の中をぼんやりと紫の灯りで浮かび上がらせている。

暗い絶望をおなかに刺し込まれてから、私は長い時間、気絶していた。

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夢を、見た気がする。

 

心をじっとりと締め付けるような、悪夢。

燃え盛る赤の炎と、黒煙。瓦礫の山々。

灼け爛れた街を歩きながら、幼い私が泣き叫んでいた。

 

たくさんの人が地面に倒れていて。

みんな、服を剥ぎ取られた、みじめな姿で。

苦しんで、転げ回って。

友達も、両親も、フルールも、みんな。

裸にされて。

動物のように、鞭打たれて。

残酷な魔人と彼らが引き連れる魔獣の、嬲りモノにされている。

 

地獄、としか言いようのない光景。

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幼い私だけが、ぶかぶかの魔法少女のコスチュームを着て泣いている。

魔法少女の力は持っているのに、幼くて、何もできなくて。

みんなを助けようと泣きながら走り出すと、大きすぎるコスチュームが、肩から地面へ脱げ落ちていった…………。

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